月世界の白昼夢

映画「デヴィッドボウイ ムーンエイジデイドリーム」を観た。

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私の憧れのひとたちも憧れた彼のひとは、蒐集家で追究者そして観察者。実験を繰り返し自ら創り上げた小宇宙で、変幻する光を放ちながら漂う流浪の民のようだと改めて感じた。

劇中で愛することは誰かと人生をともにすることでは?と聞かれたのに対して「遠くからも愛することはできる」と答えたデヴィッドボウイが印象的だった。心は近くにいても遠いし遠くにいても近いし。私にとって憧れは変幻する光だ。私もそうなりたいと思うその憧れを友だちにも恋人にもロックスターにも感じている。でも遠くからでも愛することができるぐらいでいられればいい。また、なにかを信仰しているかと聞かれたときも彼は「自分の人生を愛している」と答えていた。

表現という薄氷の上にてひとりで踊り、深淵の中にメロディーを見出す。

ひとつの「場所」(土地だけでなく、心も)に根を張らず、生活をする。感性を使って芸術を生活の中に用いることで、イマジネーションにつけた火を絶やさない。

生きるただそれだけのことと創作することは同義だ。私も変幻する光を手がかりにして、自分だけの小宇宙を持ち続けるために創作をする。

変わり続けることやひとりでいること、創作をすることをゆるされたような気がした。

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帰宅して私の憧れのかたたちによるデヴィッドボウイを振り返っている。

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野中モモさん著「デヴィッド・ボウイ変幻するカルトスター」

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Hommヨ no past to love「ノクターン