2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

詩「Zan」

新作の詩です。ぜひご覧下さい。 「Zan」 嶋田紫文 星座を辿ると 右の頬に続いていた ぼくはその星座の名前を知らない 星の色の弦が染めあげては 宵闇のなかでひきよせる 前髪が眼差しを縁取っている 風通しの良い窓辺で鳴る 旋律をめがけて 言葉は積み上が…

詩「融点」

新作の詩です。ぜひご覧下さい。 「融点」嶋田紫文 お腹に猫を飼っている その猫かばってまるくなる 猫背をなおしてと言う 兄のような人がいる 空気のふるえをたしかめたり 退屈そうにしてみたり 昼間の月よ 後ずさる夜よ 今日と明日のさかい目で 待ち合わせ…

映像公開!

昨年12月2日modさまにて開催した嶋田紫文詩集「影使い」リリースパーティでの朗読パフォーマンス映像を全編公開致します。 演奏はRen(from紫牡丹)、撮影はmod、朗読はわたくし嶋田紫文です。 ご視聴はこちらから▼ https://www.youtube.com/watch?v=bZ77_8UBU…

ロックスターになりたい

ノンバイナリーをオープンにして生きているひとに対して「ノンバイナリーらしい装い」というミスジェンダリングとも違う規範に対するラベリングをされることがある。そもそもノンバイナリーは様々。中性、両性、無性、流動的なひともいる、ノンバイナリーか…

もうひとつの誕生日

2/23は紫文と自分に名づけた日。私のもう一つの誕生日です。 3年前の今日、身近な人たちに私はノンバイナリーであること、紫文と呼んでもらいたいことを伝えました。 まだ法的な改名はできてないけれど、日々本来の自分に戻っていく道を作りながら生きていま…

骨壷と桜並木

「桜は嫌い、かなしくなる」祖母の命日が近づくと母がいつもそう言っていた。 祖母が亡くなって10年以上経つのだが、歳を重ねるたびにまたひとつ気持ちに折り合いがついてしまう気がする。忘れるわけじゃないのに。 当時中学2年生の私は父親によるストーカー…

プレイリスト

自分の節目やイベントやる際に編んだプレイリストです。よかったらどうぞ。 音楽はいつでもひとりぼっちで踊らせてくれる灯台。 名前のつかない親愛のきもち https://open.spotify.com/playlist/7mEFrc2ba1hRFimtAP2TEH?si=PaERKR0xTuqBRGXMkcIhKw&pi=a-nnAl…

委託終了のお知らせ

今月末でmodとディスクユニオンでの委託販売が終了します。ご購入頂きましたみなさま、お取り扱いいただきました店舗さまありがとうございました。今後は嶋田紫文の通販での販売になります。 https://00aurora00.theshop.jp/items/83461034なお、新しくお取…

装い日記

いろんな日の装い記録 最近着てるゴージャスなコートもオレンジのレザーコートも、持ってる服のほとんどが700〜1500円ぐらいで、どれも最果てみたいなリサイクルショップに転がってたやつです。私が格好良いと思う服はだいたい誰も着たがらない変なの多いか…

暴れたがっている

本日YUKIさんのお誕生日。YUKIさんへ捧ぐオマージュセルフポートレート作品を公開します。ぜひご覧下さい。 始めて買ったCDはJUDY AND MARYのベストアルバム「fresh」で、当時の暗い毎日に唯一風通しの良い日向のようだった。水色のラジカセを抱きしめて音飛…

細切れの日記2

2回目のキマイラで友達が踊る姿を見ていた。友達の踊り方がほんとうに好きだ。一等眩しい暗闇。 髪の色を今までで一番明るくした。ライオンの毛並み。 ハープでムーンリバーの断片を弾く。まだぜんぶは弾けない。 土手の背の高い雑草の群生地でひとりきり踊…

29歳になりました

29歳になりました。 誕生日に毎年公開しているセルフポートレート作品、今回は今自分が在りたい姿で撮りました。在りたい姿も明日には変わるかもしれない。 これは言わなくて済む社会になるまで毎年言おうと思うけれど、ジェンダーアイデンティティやセクシ…

Ximaira

ジェンダートークセッションイベント「天使の会合」では片割れ天使のKotonoさんがオーガナイザーのひとりをつとめている「Ximaira」に行ってきました。Ximairaはクィアのセーファースペースなインドアレイヴ。開催は今回が2回目。 この世界はまだクィアにと…

共に在るために(随時更新)

共に在るために参考になりそうな記事などを置いておきます。クィアの私たちがこれ以上説明したり傷つかなくていいように。困ってないあなたが誰かの尊厳を無意識に傷つけないように。 私が立つ岸辺とあなたが立つ岸辺に、どれだけ距離があっても当事者ばかり…

細切れの日記1

ギャルの友達がブログを読んでくれたらしく、ジェンダー代名詞的に「今の言い方大丈夫だった?」と聞いてきてくれて嬉しかった。身近なひとがそういうの気にしてくれたの初めてかもしれない。 久しぶりにセルフポートレート作品を撮って、自分を取り戻せつつ…

オレンジ色のコートのためのセルフ

眼差しの暴力性

以下、性被害とミスジェンダリングについての記述があります。 すこし前に、私は公共交通機関駅構内で盗撮の被害に遭った。刑事から犯人の性別がわかるか聞かれたが、私には分からなかったし正直そんなのどっちでもよかった。性犯罪であることに変わりはない…