8月?日
黒いドレスでロマンチックの暴動みたいな演奏を聴きに行った。不完全な愛と夜のあわいをなぞる美しい音楽だった。
8月?日
SOFT BALLETの写真をじとっと見つめたあと、ぼんやりしていたら渋谷ヒカリエにお気に入りの傘を忘れた。
8月?日
クワロマ、クワセクを自覚し、身近なひとたちと新しい関係性への合意を形成できてから、人と会うことへの恐れのようなものが緩和されたように思う。終わらないでいるための約束や、捧げること、愛の客体になることは私にはできないけれど、ひとりひとりとしてなら誰かの人生に時々居合わせていたい。
8月?日
むかしのバイト先の先輩が言っていた「ミッシェルガンエレファントはすべての道に通づる」のおかげで(?)また友だちができた。
8月?日
香水をふりかけた本をもらった。
前になにかで読んだのだが、ROLLYさんと握手したひとがそのあとで自分の手を嗅いだらとても良い香りがして不思議に思っていたら、ROLLYさんは握手する時のために、いつも手の平にも香水をつけているとのことだった。
8月?日
在るということと眼差されることの視差をどうすべきか考えた末、パントマイムを習いに行くことにした。
8月?日
友だちがつけてくれたギャルみたいな呼び名が最高にすき。朝方、踊りに行く計画を立てる。
8月?日
畳なのにテラス席の田舎のおばあちゃんの家みたいな居酒屋で、蚊に刺されながら日が落ちていくのを眺める。待ち合わせに変装して現れたひとを見て笑った。
8月?日
去年より1週ほど早く「夏のぬけがら」を聴く。
8月?日
午前3時にお腹が空いて中華粥を煮込みながら、耽美的表現とセーフスペースをいかに作るかについて話した。私は中華粥とだし巻きだけはかなりうまくつくれる。
8月?日
絵をもらった。飾る為に本棚を片すうち、気づいたら部屋中模様替えしていた。
8月?日
まっすぐ帰れなかったので、赤いランプがある好きな喫茶店に寄った。いただいた本を読む。数頁読み進めるたび煙草をやる。身体にわるい美しい本で夜を滑り降りていく。