胸の内側で

あれほど潰れてしまえと思っていた自分の胸が嫌じゃなくなってきた。

私は7年前に北田瑞絵さん、3年前に七菜乃さんにヌードを撮って頂いたことがある。

時間はかかったけれど自分の身体を少しずつ愛せるようになってきたのはおふたりの作品の存在。

女の身体を持って生まれてくると眼差しから逃れられない。

それが私の身体を引き裂いてきた。

私の性自認は中性で、身体は女。

いつもこの事実が足を引っ張る。

眼差しから逃れることができる、おふたりの作品はとても健やかさがある。

私の身体は私だけのもの。おふたりの作品はそう思い出させてくれる。

あと、久しぶりに元パートナー以外の人に身体を見せたとき、私の身体を美しいと言ってくれたことがとても嬉しかった。

私はその人の感性や表現がとても好きだ。

だからなぜか、そうか私の身体は悪くないんだなと再確認することができた。

これからはまた、新しい気持ちで詩を書きながら身体での表現に挑戦していこうと思う。